バックパックより転がしパック
バックパック選びについて
バックパック選びは大変重要です。
ツアー旅行と違い、その日の宿も決まっていないバックパッカー達は、重いバックパックを背負ったまま何件も宿を探さなくてはならないかも知れません。
現地の人たちと一緒に、公共のバスや列車に乗ったり、時にはトラックを捕まえて乗せてもらったり、いろんなところでバックパック自体が荷物として扱われます。
僕らバックパッカーは、ただ、勝手に人の国に来て旅行をしているだけの招かれざる客みたいなもので、「お客様」といった感じでは有りませんので、荷物の扱いもとても酷かったりします。
時には枕になったり、時にはイスになったり。
最初から最後まで常に一緒に居る存在。
バックパックとは、そんな旅の友のようなヤツです。
そんなわけで、どんなバックパックが旅に有利かと言うと、
まず「軽い」。
そして「丈夫」。
そして、自分の体格に合ったバックパックを選ぶということが重要です。
バックの大きさとしては、とりあえず50リットルも有れば最低限旅に必要な荷物は入ると思います。
ただ、お土産が増えたり、長期で旅する方は、ダウンや寝袋などかさ張る物が増えることも有りますので、さらに大きいものにしたり、サブバッグを持ったりと、対策を取った方が良いと思います。
しかし、まったく余計な物は持たずに、旅行用品や服だけで済ますなら、実は30リットルくらいのデイバックで、長期の旅でも問題なくできると思います。
この「バックパックは大きい方が良いか小さい方が良いか」については旅の期間によっても変わりますし、人によって意見が分かれるところなので、一概にどちらが良いとは言い切れません。
ただ、僕としては、先にも述べた通り、お土産などで一時的に荷物が増える可能性が有るので、余裕のあるサイズのバッグを持って行った方が良いと思います。
身体に合ったバッグパックの選び方については、多くのサイトで丁寧に説明されていますので、そちらをご覧下さい。
バックパック選びの基本はこんな感じですが、実は僕は、従来のバックパックは持っていません。
僕は、バックパックにキャスターのついた「転がしパック(自称)」で旅をしていました。
キャスター付きバックパックについては、賛否両論、というより、ほとんど否定する方が多く、実際、東京は神田の有名なショップの店員さんにも
「キャスター付きバックで世界一周ですか?…いや〜それは無理ですよ!
これはね、アメリカとかヨーロッパなら通用しますけど、アジアとか南米とか行ったら通用しませんから!バックパックじゃないと無理!」
なんてキッパリ言われてしまいました。
しかし、理由も判然としないし、そもそも実際にキャスター付きバックで旅したこともないようだし、やった人すら知らないとのことでした。
どうなんだろう?
重い物持つの面倒くさいし、腰痛持ちだし…右肩よく亜脱臼するし・・・
しかしこんなんコロコロしながら南米とか旅してるバックパッカーなんて旅行ブログなどを見ても聞いたことがないし…。
そんなことを考えているうち、ならば自分が実験台になってみようと思いつき、思い切ってキャスター付きバックを購入することにしました。
…だって、どうみても楽そうなんですもん(^^;)
結果、キャスター付きにして大正解◎!!でした♪
南米?余裕です!!
アフリカ?楽勝です!!
世界中転がしましたが、試しに背負ったのは10分だけ。
みんなこんな重い物をよく背負ってられるな〜と感心しました(^^;;)
平均20kgの重さでしたが、基本的にどんな悪路でもほとんど難なく転がりました。
メキシコはカンクンのビーチはさすがに転がらなかったので引きづりましたが、それも1分ほどです。
石畳に弱いと聞いていましたが、これは転がしていて気付いたのですが、ブラジルはカーニバルで有名なサルバドールなど急な坂道に加え道がかなりでこぼこの石畳(というかもはや坂道にでかい石が大量に張り付いているだけのような道)のようなところは、ほぼ、歩行者用の側道が設けられていました。
また、そういったでこぼこした道でも、腕の力を抜いて引っ張ると結構転がってしまいます。旅をしていればコツをつかんで転がすのも巧くなっていきます。
南米のアマゾンツアーやアフリカやアジアなどまったく問題有りませんでした。
若干インドだけ少し難易度が高い場所が有りました。
道端に牛のフンがかなり落ちているところがあり、それを避けるのが面倒くさかったわけです。
しかし本当にキャスター付きバッグを持って行って良かったです。
重いバックパックを背負って、デイバッグをお腹に抱え、苦しそうにしている旅人と歩いていると、羨ましいと言われることもよく有りました。
キャスター付きバッグのメリット
キャスター付きバッグのメリットをまとめておきます。
・サブバッグを背中に背負えるので楽。
・バッグパックのように一度下すともう一度背負うのが面倒だからと、ちょっとした待ち時間に背負いっぱなしでがんばる必要がない。
・スーツケースのように、チャックで全体がガバっと空くタイプのものが結構あるので、荷物の出し入れが非常に楽。
・上記の点から、パッキング(荷物の詰め込み作業)があっという間に終わる。
通常のバックパックは上から詰め込むので、パッキングした後に必要な物を間違えて中に入れてしまったことが判明した時など、かなり大変。
・キャスター付きバッグの中身を衣類や生活用品などに限定しておけば、もし移動中に暴漢に襲われても、バッグを投げ捨てて逃げられる。もしくは戦える。通常のバッグパックだと後ろから転がされてあっという間にアウトです。
・どうしても、という時は、背負うこともできる。
・体格に合うか試す必要がないので、売ってるお店をわざわざ探さなくても、インターネットで楽に買える。
・とにかく楽!!
キャスター付きバッグのデメリット
・なんとなく、バックパッカーっぽくない。(結構ネタにできます)
・宿の部屋の階層が高いと、ちょっと疲れる。
(ま、1,2分程度ですが)
・階段でちょっと疲れる。
(ま、そんな長い階段登らないでしょうけど)
たいしたデメリットは見当たりませんでした。
というわけで、これからバックパックを選ぶ人は、転がしパッカーになることを強くお勧めします(笑
キャスター付きバッグ購入時の注意点
これは普通のバッグパックにも通じますが、「丈夫な物を選ぶ」というのが最も重要です。
特に転がしパッカーの場合、キャスターが命です。
こいつが壊れたらもう先には進めません。てか、この楽さに慣れてしまったあなたは、もうこんなもの背負っての旅などしたくなくなってしまうでしょう(笑
なので、なるべく「キャスターが大きくてしっかりしている物」を選びましょう。
重さは、少々重くても転がるので問題有りません。
僕の買ったバッグは4kg以上有りましたし(現在は軽量化された模様)。
旅人にとってバッグパックは最も重要なアイテムの一つです。
中国で勝った激安バックパックで旅に出たものの、初っぱなで破けて困っている旅人も見ました。
ここはケチらずにしっかりしたものを買った方が良いと思います。
参考までに、僕が世界一周に使用したバッグとカスタマイズ方法、荷物の分配などを紹介しておきます。
イーグルクリーク・スイッチバックモジュラー
これは相当お勧めです。
かなり丈夫ですし、荷物の出し入れも楽です。
僕はこれをカスタマイズしました。
15リットルのサブバッグを思い切って捨てました。
これで55リットルになるのですが、このサイズがめちゃくちゃベストでした。
サブバッグが付いたままだと、大き過ぎて地下鉄の改札を通れなかったりするし、15リットルのバッグなど中途半端過ぎてあまり使えません。取り外して街歩きに使う…なんてのも、個人的にちょっとデザインが恥ずかしいので利用しませんでした。
そういうわけで、これを取り外したので、バック自体の重さも軽減されました。
そして、転がしパックの中には衣服や日常用品、お土産などを入れ、背中に30リットルのデイバッグを背負い、中身はほぼパソコンと周辺機器専門にしました。
さらに、小さめのショルダーバッグを斜めに下げ、主にそこに貴重品を入れました。この小バッグは、デイバッグに詰め込むこともできるサイズです。
このように、3点に分割して持ったことで、総重量はかなり有ったにも関わらず、全然楽だったし、バッグパックに貴重品を入れないで済んだので、セキュリティも向上しました。
メインの転がしパックがおまけのような感じだったので、ほとんど30リットルのリュック一つを背負って旅しているような感覚でした。
この持ち方もかなりお勧めですので、転がしパッカーになられる方はどうぞ♪
ちなみに、僕はイーグルクリークの回し者ではありません(笑
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