旅人にとっての危険とは?

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外国の危険度


外国は危険か

危険です。


いや、日本と比べたら、危険です。


日本も最近、犯罪の低年齢化が進み、テロ事件のような見ず知らずの不特定多数を狙った殺傷事件が起きたり、性犯罪のニュースも連日のように報道され、どんどん治安が悪くなっているような感じがします。


日本の安全神話はとうに崩れている!


なんて声高らかに叫ぶ人もいらっしゃいます。


しかし、それでも、全世界的に見て、日本は断トツで治安が良いです。


世界一かも知れません


というわけで、「外国って危険?」と聞かれたら、日本と比べると、間違いなく危険と答えるわけです。


だって日本が一番安全なわけですから。


なので、何が起こっても自己責任で乗りきらなくてはならない個人旅行者は、どこへ行くにもしても、気を引きしめて行かなければなりません。


とはいえ、それはまあ、心構えであって、ずっと緊張しているのもくたびるので無理です。


ではどうすれば良いかというと、実はどこの国もだいたい、危険な「場所」や「時間」は限られているので、そういうシチュエーションで気を使えば大丈夫です。


もちろん、カフェなどで荷物を置きっぱなしでトイレに行かない、などの基本的な注意はどこでも必要ですが、常に強盗やテロを警戒しながらビクビクしている必要はない、ということです。


その街特有の危険な場所や時間は、宿の受付で聞けば教えてくれると思いますが、そういう「ヤバそうなところ」は、旅をしていると、聞かなくてもなんとなく分かるようになると思います。

全世界共通の危険が潜んでいそうな場所・時間

やっぱり夜は危険が増えます。


日本ですら、最近は女性の夜道の一人歩きは危険になってきました。


それはもちろん海外でも一緒です。


また、夜明け前の薄暗い時間も危険な場合が多いので、早朝のバスに乗る時など、気をつけましょう。


多くの街での危険な場所はと言うと、


・地下鉄
・裏通り
・スラム
・人けの無い公園


などいろいろありますが、多くにに共通いしているのは、「人けが無くて寂しい感じがする場所」です。


なので、そういうところはなるべく避け、行かざるを得ない場合は、十分注意をして歩きましょう。一人歩きを避けるのも手です。


また、逆に、お祭りなどの行事で大量の人が集まる時も何かと事件が起こりやすいので、注意が必要です。


特に、世界的に「危険都市」なんて呼ばれている街は、ナメてかかると痛い目に遭います


普通に死ぬことになる可能性も有りますので、そういう街では特に気を付けて下さい。

世界でも特に危険と言われている都市

そういった「危険都市」は世界中にたくさん在りますが、一部有名なところを上げておきます。


ここで言う「危険都市」の意味は、強盗やレイプ、誘拐などの重犯罪が横行していると言われている都市のことです。


テロや紛争などはここでは含めません。


・ヨハネスブルグ(南アフリカ)
・ナイロビ(ケニア)
・キングストン(ジャマイカ)
・ガテマラシティ(ガテマラ)
・マナグア(ニカラグア)
・テグシガルパ(ホンジュラス)
・カラカス(ベネズエラ)




などいくら上げてもきりがありませんが、危険と噂される都市はまだまだあります。


確かに上記の場所で被害に遭った旅人の話はよく聞きました。


しかし、そういう危険都市でも住民全員が危険人物なわけでは有りません。


当たり前ですが、そんな国は在りません、在り得ません。


一般人はみんな普通に暮らしているのです。


なので、必要以上に怯えることはないです。


きちんとその場所でのルールを守り、襲われないように、または、襲われても最小限の被害でとどめることができるよう注意すれば、行くこと自体は問題ないと思います。


また、例えばナイロビのように、


「タクシーを使わないと外を歩けない」


などの危険伝説も聞かれますが、とりあえずそんなことは有りません。


ヨハネスブルグでも昼間に場所を選べば歩けます。


キングストンなんて日本人だらけですし、リオもサンパウロも危険なところ以外は全然問題なく一人歩きできますのでご安心下さい。


ちなみに、例えばヨハネスブルグなど世界一危険な街と言われるところの犯罪数は、確かに圧倒的に世界一かも知れませんが、その数値が必ずしも旅行者が被害を受ける数に比例することは有りません。


その犯罪件数の中身のほとんどの被害者は、現地住民なわけです。


そして、そういう事件が最も起こり得るポイントに、旅行者が足を踏み入れることはあまり有りませんし、リスクを減らす旅行システムも出来上がっていますので(宿スタッフによるピックアップ等)、ルールさえ守れば、むしろ旅行者にとってはそれほど危険な街ではないのかも知れません。


僕は行ってないのですけど、被害に遭った旅人の話などを聞いていると、マナグアやテグシガルパの方がヨハネスより「旅行者的」には危険な感じもします。


つまり、回避のしようの無いリスクに見舞われる可能性のある街の方が、単純な犯罪件数よりも、「旅行者」的には危険な街なのです。


そして、このような危険とされる街で、いたずらにスラム街を歩いたり、流しのタクシーに乗ってみたり、夜中に一人で散歩したり、「行ってはいけない場所に行った」り、「やってはいけないことをやってみた」りしていると、笑えないことになる可能性が高まりますのでご注意下さい。


「危険都市」と言われているところには、僕ら日本人の常識では想像できないほど危険な場所があるというのも事実です。


安全を金で買うつもりで、とにかく被害に遭わないような交通手段などを選びましょう。


僕もヨハネスブルグの深夜の街をふらふら30分以上歩いて呑みに行ってしまいました。


今考えたらかなり危険な行為だったと思います。


ちょっと旅慣れて感覚が麻痺していたのと、世界一危ないと言われる街の夜の状況を見てみたいという好奇心にやられました。


幸い、危険な目には会いませんでしたが、これは完全にただの「運」です。


旅の技術としては、完全にダメな選択です。


得るものとリスクの大きさを測りちがえていたわけですから。


なので、そういった危険な行動をして、平気だったからといって自慢げに語ってる人が居ても、その人はただ「運」が良かっただけで、そんなものは武勇伝でもなんでもなく、ただの無謀で思慮の浅い行動でしかないので、大丈夫だと思ってマネしないようにしましょう。


ちなみに、その後、ヨハネスブルグで友人が目の前で強盗にハチの巣にされたという人に会いました。


そういうことが、日常的に起こり得るのです。

外務省海外安全ホームページ

外務省海外安全ホームページというものがあります。


調べたい国を選ぶと、その国の地域ごとに危険度で色分けされた地図を見ることができます。


「これをよくみて旅をするように」と外務省は言っておられますが、これが結構、どこまで参考にして良いのか分からないので困ります。


と、言いますのも、先程上げた南アフリカの超危険都市「ヨハネスブルグ」。


この地図だと、クリーム色、つまり危険度レベルは1。LV1です。


「十分注意して下さい」というレベルだそうです。


ちなみにナイロビやキングストンもLV1です。


ちなみにちなみに、旅人憩いの地、ネパールのポカラやカトマンズ、タイのバンコクなんかも同じくLV1です。


そして、アメリカなどは真っ白。日本と同じ、LV0です。


さて、どうでしょうか。


正直、ポカラやカトマンズよりもアメリカの方が事件に巻き込まれる可能性は高いと思うのですが。


逆に、色の濃いところ(危険LVが高いところ)はどこでしょうか?


イラク、アフガニスタン辺りは真っ赤(LV4.「退避を勧告します)」です。


イランも広範囲が赤に染まっています。


というか、アメリカと仲の良くない国(主にアラブ諸国)は色の濃いところが多いです。


さて、それじゃあ、そんな危険地帯に住んでるイラン人やイラク人、アフガニスタン人ってどんなヤバい人たちなの!?って思うと、どこの人たちも全然普通です。


むしろ、アラブ諸国で旅人が強盗に襲われたとか、ひったくりに遭ったとか、そういう話はあまり聞きません。


つまり、色の濃い部分というのは、テロの危険がある所や、過去にテロが起こった所、邦人の誘拐事件が発生した所、紛争地帯、などで、政治上行ってほしくないと思われるところは往々にして色が濃いようです。


そういうところで邦人が何か事件に巻き込まれると、マスコミに大きく報道され、世間に猛批判されます。


しかし、確率的にみると、そういう事件はめったに置きません。かなり確率低いです。


ですが、万が一、そういうところで事件に巻き込まれると、政府や国民の税金にかける迷惑はどれほどのものか分かりませんが、日本に残っている家族に多大な迷惑がかかるそうです。


現地の本当の状況など知らないのに、「なぜあんな凶悪な国に行かせた!?」とか「税金返せ!!」とか心無い電話が大量に架かってきたりするそうです。


それはそれでどうなんだろうと思いますが、そういうことになりますので、万が一を考えると、そういった「退避勧告」などの出ているところには入らないようにした方が無難です。


少々脱線しますが、イランで大学生が麻薬密売組織に誘拐された事件が起きたころ、僕はちょうどイランを周っていました。


後から聞きましたが、当時日本では、イランは相当危険な国のように報道されていたそうですね。まさに、「そんな危険な国に旅行に行くとは何事だ!」と。


確かに、イランの危険地図を見ると真っ赤になっています。


が、しかし、実はこれは、その事件を受けて、クリーム色からオレンジになり、すぐさま赤に引き上げられたのです。


僕は偶然イラン入りする時に見ていました。


つまり、あの大学生が誘拐された時点では、あの現場はそれほど危険とはされていなかったわけです。


そうれもそのはず、あそこは外国人もたくさんいる、有名な観光地です。


ですが、いつの間にか地図は赤く染まり、あたかも元から危険情報が出ていたような報道がなされ、ネット上でも被害者に対するバッシングで盛り上がっていました。


とうとうアメリカがイランと戦争を始めることになりそうだ、という噂も流れ出し、ますますイランは危険国家としての地位を確立しました。


しかし、実際の現地の状況はどうだったかと言いますと、本っっ当に、平和そのもの、といった感じでした(笑)


日本人をからかってくるバカな兄ちゃん達も結構いましたが、基本的に国民は穏やかで、夜歩きも普通にできますし、親切な人も多いです。


「アメリカと戦争するって本当?」


と聞いてみますと、みんな首をかしげて両手をあげて


「I DON’T KNOW〜」


「知りませ〜ん」といった感じでした。


世界を周ってみて、日本で報道されている状況と全然違うじゃん!と思ったことは何度も有りました。


なにが言いたいかはあえて言いませんが、そういうことですので、バックパッカーをしていると、何かまた違うものが見えるかもしれません。


世界中のみんなが旅をして、いろんな国の本当の現状を知れば、世界がちょっと変わるんじゃないかなぁ…と思う今日この頃でした。。


さて、話を元に戻します。


そういうわけで、退避勧告が出ているところへは行かないようにした方が無難なのです。


そして、気を付けなければいけないのは、この地図は、日常よく起こり得る犯罪を軽視しているような色分けになっているところです。


むしろ、僕ら旅行者からすると、テロや紛争に巻き込まれるよりも、強盗や強姦に遭う確率の方がよっぽど高いはずです。


犯罪発生率で言ったら、ヨハネスブルグとネパールのポカラが同じはずがありません。


天と地ほどの差があります。


アメリカが真っ白?


そんなわけないでしょう。


アラブ諸国よりカツアゲ等の犯罪に巻き込まれる可能性は高いんじゃないでしょうか?


いちいち報道はされないかも知れませんが。


つまり、そういうことなので、この地図を鵜呑みにし過ぎるのも危険ということです。


現地の生の情報を仕入れながら旅をしましょう。


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